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くるみクラブ紹介

東京柴崎寮

寮生活

寮生活(桑原寛樹著「くるみ実る日」より)

「寮生活」というのも、くるみクラブの大きな特徴です。わたくしの教育の中核にあるのが寮生活を基本とする個人と個人の結びつきです。ラグビーと寮生活というと、イギリスのパブリックスクールを想像する人が多いと思いますが、なぜ寮生活が大事なのでしょうか。(中略)すなわち、自由と自治の訓練です。

民主主義は個人の自由を最大限尊重する社会です。いうまでもなく、自由と自分勝手は全然違います。自由には、自分の自由と同じように他人の自由も尊重しなければならない義務があります。自分と他人とのつながりの中で自由を考えることが必要になるのです。自分にとって自分がかけがえのない存在であるように、他人にとってもそのことは同じなのです。そのことを尊重し合う、それが民主主義なのです。

社会は、網の目のようにつながっています。網の一ヶ所を引っ張ると全体が揺れ動くように、自分という存在は他人と無縁の存在ではありえません。自分勝手ということは、そういう網の目の揺れ動きに無神経な人間のことを指すのです。

したがって、共同生活にあたっては、「わが自由と同じように他人の自由も尊重すべきである」から、他人を思いやる。これが大原則です。たとえば、風呂やトイレ、洗面所の使用にあたっても、誰かが使った後に汚かったらそこを自分が使うときに嫌でしょう。それは他人にとっても同じです。だから、次に使う人のことをちょっと考える。履物をぬぐときちょっとそろえることもそうです。ステレオやテレビのボリューム、夜遅くなってからの談笑なども「わが自由」と共に、それを乱用した場合に迷惑をこうむる「他人の自由」を考えれば、自ずとどうすればよいのか考えられる。自治とは、「きれいに使え」というルールを押し付けられてするのではないし、「やれ」といわれたからするのではないのです。他人が見ていようがいまいが、そのような他者の立場への思いやりや配慮を行う、また、黙って自分のやるべき責任を果たす。それを自然なものとなるまでに身につけた人間、これがラガーマン的ジェントルマンです。

自分の義務を黙って淡々と果たす、他人への思いやりをさり気なく行う、これがスマートということです。このような自己自治が行われるところでは、自然と秩序も生まれてきます。それは、上からの押しつけではなく、そのような個人の集団から自然と湧き上がってきたものなのです。明るい楽しさの中におのずからなる秩序、これがくるみクラブの寮やクラブハウスの目指す姿なのです。

そして、食事作りや掃除当番などの共同作業を通じて、自分の責任をきちんと果たすことや他人とのチームワークを学び、また、人と人とのつながりや友情が生まれるのです。このことは、人生においてとても大切なことなのです。くるみクラブの寮生活とは、このような自分で自分を教育してゆく実践の場なのです。したがって、単なる「寝ぐら」であっては決してなりません。(中略)寮の構造がワンルームマンションタイプではなく、食堂や炊事場、風呂場、トイレ等が共同になっているのには、こうした理由があるからです。

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